セイバーメトリクス -勝率を高めるために編-
セイバーメトリクスとは
野球は「数字のスポーツ」と言われるほど、たくさんの数字が登場するスポーツです。
セイバーメトリクスとは、これらの数字を客観的に分析して、選手の評価や戦略を考える分析手法のことです。
なお、セイバーメトリクスという言葉は、アメリカ野球学会(Society for American Baseball Research)の略称 SABR と測定基準( metrics )を組み合わせた造語です。
今回のテーマ
プロ野球の各チームは優勝することを最大の目的としています。
そのために数多く勝つこと(=勝率を高めること)が欠かせません。
勝率を高くするために何が必要か?
実は先人の分析結果より、勝率が高いチームは得失点差が大きくプラスとなる傾向にあること(逆もまた然り)が知られています。
まず各用語の説明をします。
勝率
勝率 = 勝利数 / 試合数
読んで字のごとく、チームが勝つ確率のことです。 勝率が高いチームがリーグ覇者となるため、各チームは勝率No1をめざしてシーズンを戦います。
得失点差
得失点差 = 得点 - 失点
チームの得点から失点を引いた数です。 良い値を残すためには、多くの点を取り、失点を少なくする必要があります。
分析結果
2005-2015年のセパ両リーグの各12チーム(計132チーム分)の勝率と得失点差を調べてグラフにしてみました。(縦軸が勝率、横軸が得失点差です)
見ていただけたら分かる通り、勝率と得失点差に強い相関関係があることが分かります。 このように、高い勝率を残すためには点を多く取り、失点を少なくすることが重要という傾向にあるということが見て取れます。
そんなこと当たり前じゃねーか!という声が聞こえてきそうですが、イメージでそう思っていたものでも客観的に分析して見える化するのは面白いですね。